vol.35 「石巻へ/群馬県民ボランティア」
1.石巻へ
群馬県庁生活文化部NPO・ボランティア推進課主催の東日本大震災~群馬県民ボランティアに参加してきました。
5月15日(日)から17日迄、3日間の予定で宮城県石巻市での災害ボランティア活動。
工事部/石田主任(2回)、設計部/永井さん(1回)に引き続き角屋工業からは4度目の参加となりました。
石巻近づくにつれバスの中より見える現実に緊張感が走ります。
石巻ボランティアセンターのある専修大学へ到着。ここをベースに活動します。
活動を終え帰路に向かう同じ群馬県の3班と私達4班の引継ぎを行ないます。
ボランティアの宿泊は大学キャンパス内で持参のテントや車内、食事もそれぞれにとります。
2.災害ボランティア活動
初日の4班の活動は主に道路の側溝にたまったヘドロのかき出しなど。大街道地区へ向かいます。
側溝にたまったヘドロをスコップやジョレンを使ってすくい、土のう袋につめ、ねこ(1輪車)で運び出します。
重い蓋をとったり、中腰でのすくい出しはかなり大変な作業です。
チーム群馬、みんな夢中でした。うまくたくさんのヘドロがすくえると単純にすごくうれしい。
だんだんみんなの気持ちが一つになっていくようです。この日は300袋以上の真っ黒なヘドロを撤去しました。
地域の方々からのおいしいお茶や笹かまぼこもいただき、元気がでます。
翌日私達は、もう少し海よりの地域、背丈以上の津波の被害にあわれた農業を営むY様の家へ。
畑全面に堆積したヘドロやゴミをスコップではがし、いい土が顔を出す用に剥ぎ取っていきます。
かなりの面積、重労働ですが、チームオレンジの群馬ボランティアは男性も女性もみな同じに作業。
剥ぎ取ったヘドロはいくつもの山にして、あとは重機を持っている業者さんがいつ来てもいいようにしておきます。
総勢22名のチームオレンジの気持ちはヘドロに打ち勝ち、無理と思われた作業をやりきりました。
終了後、Y様から3.11には本当にギリギリの所で命が助かったお話を聞き、胸が熱くなりました。
「今は何にもないけど何年後でも石巻へ着たら必ず寄って」というY様の言葉は逆に私達に力をいただきました。
私もボランティアに初参加でしたが、いろいろな意識が変わりました。
ボランティアという言葉にはどこか日常からの遠慮があり、参加するのにも勇気がいります。
でもこの震災はその壁を取り除いてくれました。
一緒に行った22名は、男性も女性も、年齢も20才代から60才代まで、学生から社会人まで、何の垣根もありません。
ただ共通しているのは被災の地や人に、何でも手伝いたいという気持ちだけです。
同じ気持ちで同じ作業、みんなに言いようのない一体感が生まれました。
この震災は日本に大切なモノを目覚めさせました。
「人を思いやる。人を助ける。」日本が誇る美しい心です。
技術は日々進化し変わっていきますが、この心はいつの時代も不変のはずです。
豊かになるにつれ少しずつ忘れていったこの心に、みな気付き始めました。
「必ず復興できる!」そんな確信を得た災害ボランティア活動でした。
3.エピローグ
もう一つ報告がありました。
全てにうまくいった訳ではありませんでした。
2日目の作業後、ベースキャンプに帰った強風の夜、テントでお湯をわかしていましたが、
自分のミスで手足に熱湯をかけてしまい、救急車で石巻赤十字病院へ。
震災後から救急の拠点となっている病院です。
ここに3日間入院していました。
一緒に行ったチームオレンジのみなさんにはたいへんご心配とご迷惑をおかけしてしまいました。
みなさんからたくさんの激励をいただき、現在は群馬で通院治療でOKです。
それでも行って良かった今回の県民ボランティア。
日本人で良かった。そして群馬県民で良かったとたくさん感じている現在です。
チームオレンジのみなさんに次は元気な姿でお会いしたいと思います。
がんばっぺし!石巻! がんばろう!日本! (飯島でした。)
コメント
飯島 千明 (2011.05.23)
S様、コメントメールありがとうございました。
たくさん迷惑をかけてしまった私への暖かい言葉に救われます。
又、今週末にも石巻へ行かれる事、頭が下がります。
継続する事の大切さを私も文字通り痛感?していますので、
回復し活動できるよう体調を整えたら、私も又、行きたいと思っています。
どうぞ、気をつけて行ってきてください。
(飯島でした。)
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お大事にしてください (2011.05.23)
お世話になりました。
飯島さんの、やけど知らなくて
何もお手伝いが出来ずに申し訳なく思っております
今は、治療に専念して頂き
回復したら、ボランティアに行きましょう!!
私は、今週の週末に近所のオヤジ3人組で
石巻に行きます。
くれぐれも、無理しないでお大事にして下さい